原稿の重なり（マルチフィード）を正しく検出するための条件

マルチフィードとは、一度に2枚以上の原稿が重なって搬送される現象のことです。

原稿の重なりは、超音波センサーや原稿の長さの違いで検出します。

セットした原稿の重なりを正しく検出するには、次に示す条件が必要です。

超音波センサーで原稿の重なりを検出する場合

  • 原稿の厚さ：40～209g/m2（34.4～180kg/連）（0.05～0.250mm）

  • 原稿の中心線をはさむ35mmの領域に、穴を開けないでください。

    穴を開けてはいけない領域の図1を参照してください。

  • 原稿の中心線をはさむ50mmの領域に、のりなどの接着剤でほかの原稿を貼り付けないでください。

    図2を参照してください。

原稿の長さの違いで原稿の重なりを検出する場合

  • 同じ長さの原稿をADF給紙シュート（フィーダー）にセットしてください。

  • 原稿の長さのばらつき：1%以下

  • 原稿の中心線をはさむ35mmの領域に、穴を開けないでください。

    穴を開けてはいけない領域の図1を参照してください。

超音波センサーと原稿の長さの違いの両方で、原稿の重なりを検出する場合

  • 同じ長さの原稿をADF給紙シュート（フィーダー）にセットしてください。

  • 原稿の厚さ：40～209g/m2（34.4～180kg/連）（0.05～0.250mm）

  • 原稿の長さのばらつき：1%以下

  • 原稿の中心線をはさむ35mmの領域に、穴を開けないでください。

    穴を開けてはいけない領域の図1を参照してください。

  • 原稿の中心線をはさむ50mmの領域に、のりなどの接着剤でほかの原稿を貼り付けないでください。

    図2を参照してください。

図2

ほかの原稿を貼り付けてはいけない領域
重要

  • この条件は、原稿がピックローラーの幅の中央（左右対称）にセットされていることが前提です。

  • 超音波センサーで原稿の重なりを検出する場合、プラスチックカードのような厚い原稿を読み取ると、常に原稿の重なりが検出されます。

    このような場合は、次のどれかの設定で読み取ってください。

    • インテリジェントマルチフィード検出機能を使用する。

    • 超音波センサーで原稿の重なりを検出する設定を無効にする。

    • 手差し・単送モードで読み取る。

ヒント

  • 原稿によっては、原稿の重なりの検出精度が低下する場合もあります。

    搬送方向で、原稿の先端から約30mmは、原稿の重なりを検出できません。

  • 次のどちらかの方法で、図2の領域で、原稿の重なりを検出しない範囲を設定できます。

    • タッチパネルの「マルチフィード検出範囲」画面

      画面は、次の手順で表示できます。

      設定 →「スキャナー設定」→「給紙 / 搬送」→「マルチフィード検出範囲」

    • Software Operation Panel

      詳細は、原稿の重なり（マルチフィード）検出に関する設定を参照してください。