給紙 / 搬送

プレピックモード

連続読み取りをする場合に、原稿の読み取り時間を短くする設定をします。

連続読み取りをする場合、読み取り中の原稿を排出する前に、次の原稿をADF内部まで搬送しておくことを、「プレピック」と呼びます。

有効にする

工場出荷設定は「有効にする」がONです。

ヒント
  • プレピックを有効にすると、途中で読み取りを中止したときに、プレピックされた原稿を一度取り出して、再度セットする必要があります。

  • スキャナードライバーでも設定できます。

    この場合、スキャナードライバーの設定が優先されます。

給紙リトライ

原稿がADF給紙シュート(フィーダー)から搬送されなかったときのリトライ回数を設定します。

給紙リトライ回数

工場出荷設定は「3」です。

マルチフィード検出

マルチフィードとは、一度に2枚以上の原稿が重なって搬送される現象のことです。

原稿の読み取り中に、原稿の重なりを検出する設定をします。

原稿の重なりは、超音波センサーや原稿の長さの違いで検出します。

原稿の重なりを検出すると、タッチパネルにエラーメッセージを表示して、読み取りを中断します。ただし、搬送方向で、原稿の先端から約30mmの範囲に原稿が重なっていても、重なりは検出されません。

検出方法

原稿の重なりを検出する方法を設定します。

  • 検出しない

    原稿の重なりを検出しません。

    工場出荷設定です。

  • 重なりを検出 (超音波)

    超音波センサーで原稿の重なりを検出します。

    この設定をした場合、さらに次の2つの検出オプションを設定できます。

    • 搬送方向で、重なりを検出する範囲を、原稿の先端からの長さで設定できます。

      「マルチフィード検出範囲」で設定します。

    • 原稿に紙片が貼られている場合、紙片の長さや位置を記憶して、重なりを検出しないように設定できます。

      「インテリジェントマルチフィード検出」で設定します。

  • 長さの違いを検出

    原稿の長さの違いで原稿の重なりを検出します。

    同じ長さの原稿を読み取る場合に設定してください。

    長さの異なる原稿を混載して読み取る場合は、原稿の重なりを正しく検出できません。

  • 重なりと長さの違いを検出

    「重なりを検出 (超音波)」と「長さの違いを検出」によって、原稿の重なりを検出します。

    この設定をした場合、さらに次の2つの検出オプションを設定できます。

    • 搬送方向で、重なりを検出する範囲を、原稿の先端からの長さで設定できます。

      「マルチフィード検出範囲」で設定します。

    • 原稿に紙片が貼られている場合、紙片の長さや位置を記憶して、重なりを検出しないように設定できます。

      「インテリジェントマルチフィード検出」で設定します。

    長さの異なる原稿を混載して読み取る場合は、原稿の重なりを正しく検出できません。

しきい値 (長さの違い)

重なりと判断する原稿の長さの差を設定します。

原稿の長さの差が設定した長さよりも長い場合に、原稿の重なりを検出します。

「検出方法」に「長さの違いを検出」または「重なりと長さの違いを検出」を設定した場合に設定します。

選択された長さ以下は、誤差とみなされて、原稿の重なりを検出しません。

  • 10 mm 以下は検出しない

    工場出荷設定です。

  • 15 mm 以下は検出しない

  • 20 mm 以下は検出しない

重要
  • 長さの異なる原稿を読み取る場合は、「重なりを検出 (超音波)」を選択してください。

  • 原稿の上に付箋紙、伝票、写真などの紙片が貼り付けてある場合は、「重なりを検出 (超音波)」を選択すると、紙片が貼ってある部分を重なりと検出する場合があります。このような場合は、「長さの違いを検出」を選択してください。

    または、重なりを検出する範囲に紙片の貼り付け部分以外を設定すれば、重なりを検出しません。

ヒント
  • スキャナードライバーでも設定できます。

    この場合、スキャナードライバーの設定が優先されます。

  • スキャナードライバーで、A3キャリアシートの設定を有効にしている場合、タッチパネルにエラーメッセージは表示されません。スキャナードライバーからエラーが通知されます。

マルチフィード検出範囲

原稿の重なりを検出する範囲を設定します。

「マルチフィード検出」に「重なりを検出 (超音波)」または「重なりと長さの違いを検出」を設定した場合に設定します。

有効にする

原稿の重なりを検出する範囲を指定するかどうかを設定します。

工場出荷設定は「有効にする」がOFFです。

検出範囲の指定方法

原稿の重なりを検出する範囲の指定方法として、無効領域を指定するか、有効領域を指定するかを設定します。

  • 無効領域を指定

    工場出荷設定です。

  • 有効領域を指定

開始位置(mm)

搬送方向に、検出範囲の開始位置を、原稿の先端からの長さで指定します。

工場出荷設定は「0」です。

終了位置(mm)

搬送方向に、検出範囲の終了位置を、原稿の先端からの長さで指定します。

工場出荷設定は「0」です。

ヒント
  • 開始位置=0、終了位置=0に設定した場合は、「検出範囲の指定方法」の設定に関係なく、原稿の全範囲で重なりを検出します。

  • 原稿の全範囲で重なりの検出を無効にしたい場合は、「検出範囲の指定方法」で「無効領域を指定」を選択し、開始位置=0、終了位置 原稿の長さを設定してください。

  • 開始位置を原稿の長さを超えた位置に設定すると、「検出範囲の指定方法」が「無効領域を指定」の場合は全範囲で重なりを検出し、「検出範囲の指定方法」が「有効領域を指定」の場合は全範囲で重なりの検出を無効にします。

  • 原稿の重なりを検出するには、範囲の長さが5mm以上必要です。

    範囲を指定する場合は、終了位置 開始位置 6mmになるように指定してください。

  • 原稿の重なりを検出する範囲の設定例は、原稿の重なりを検出する範囲の設定例を参照してください。

インテリジェントマルチフィード検出

原稿の重なりを検出する設定をしている場合に、原稿の決まったパターンの重なりを自動的に検出しないようにする設定をします。

この設定を行うには、事前に、スキャナードライバーおよびタッチパネルの「マルチフィード検出」で、「重なりを検出 (超音波)」または「重なりと長さの違いを検出」を設定しておく必要があります。

動作モード

動作モードを設定します。

手動で無効

重なりが検出された原稿を再度読み取るときだけ、重なりを検出するか、検出しないかを指定できます。

原稿に貼ってある紙片の位置や大きさは記憶しません。

工場出荷設定です。

自動で無効 (長さと位置)

重なりが検出された原稿に貼ってある紙片の長さと位置を、重なりパターンとして記憶するか、記憶しないかを指定できます。

重なりパターンを記憶した場合、次の読み取りから、同じ重なりパターンの原稿は、重なりを検出しません。

ヒント

「重なりパターンの記憶」の「電源切断時」を有効にした場合、原稿の重なりパターンを記憶します(重なりパターンは最新の8 枚分だけ記憶できます)。

自動で無効 (長さ)

重なりが検出された原稿に貼ってある紙片で最も長いものを、重なりパターンとして記憶するか、記憶しないかを指定できます。

重なりパターンを記憶した場合、次の読み取りから、同じ長さかそれよりも短い紙片が貼ってある原稿は、重なりを検出しません。

重なりパターンの記憶
画像確認時

原稿の重なりを検出した画像を確認する画面を表示したときに、重なりパターンを自動で記憶するかどうかを設定します。

工場出荷設定は「画像確認時」がOFFです。

電源切断時

電源を切断するときに、重なりパターンを記憶するかどうかを設定します。

「電源切断時」をONに設定すると、電源を切断しても、重なりパターンを記憶した状態を保持します。電源の再投入後も、同じ重なりパターンを使用する場合はONに設定してください。

工場出荷設定は「電源切断時」がOFFです。

重なりパターン
[クリア]ボタン

記憶されている重なりパターンをすべて消去します。

ヒント

スキャナードライバーで、A3キャリアシートの設定を有効にしている場合、「インテリジェントマルチフィード検出」は無効になります。

手差し

原稿を1枚ずつセットして読み取るときの設定をします。

手で1枚ずつ原稿をセットして読み取る場合(手差し)に、最後に原稿をセットしてから次に原稿をセットするまでの時間を設定しておくと、設定した時間内であれば原稿をセットする間隔が空いても、連続して読み取りができます。

設定した時間を超えると、自動的に読み取りが終了します。

連送モード

連送モードを有効にするかどうかを設定します。

複数枚の原稿を、手差しで連続して読み取るときに、「連送モード」をONにします。

工場出荷設定は「連送モード」がOFFです。

手差し・単送モードの場合、「連送モード」の設定は無視されます。

タイムアウト時間 (秒)

ADF給紙シュート(フィーダー)に原稿がセットされていないと判断するまでの時間(最後に原稿を読み取ってから、次の原稿の有無を検出するまでの時間)を設定します。

工場出荷設定は「10」です。

ヒント
  • 「連送モード」の設定がONになっていると、ADF給紙シュート(フィーダー)に原稿がない状態で読み取りを開始しても、タイムアウト時間に設定した時間内で原稿がセットされるのを待ちます。

  • 給紙モードスイッチが手差し・単送モードのときは、「連送モード」の設定に関係なく、タイムアウト時間に設定した時間内で原稿がセットされるのを待ちます。

高地モード

標高2,000m以上の高地でスキャナーを使用する場合に設定します。

高地では気圧が低いため、超音波センサーによる原稿の重なりを検出する精度が低下する場合があります。

有効にする

「有効にする」をONにすると、原稿の重なりを検出する精度が向上します。

工場出荷設定は「有効にする」がOFFです。